相続税とかわけわかんない!そんな人に分かりやすく解説!

祖父母や両親が亡くなるだけでも悲しいのに、その後にすぐ待っているのは相続問題…。相続を巡って親族でモメた、配分でケンカになったなど、相続するだけでも色々大変ですよね。しかも、その上「相続税」が取られるなんて、もう踏んだり蹴ったりです。

でも大丈夫、相続税のことを知っていれば、生前から対策ができます!もしかしたら、対策もしなくていいかも?その理由は、相続税の基礎控除の額にあるんです。税金って、色々な控除額を上回った時に掛かってくるものですが、相続税の基礎控除額はかなり高額!

その計算方法は、5000万円+1000万円×相続人の数。たとえば、奥さんと子供2人がいたら、7000万円までは相続税が掛からないんです。相続人が1人でも6000万円、結構な額ですよね。

ただし、貯金などのお金だけが相続されるわけじゃありません。家や株式証券など、お金に換算できるものは全て時価で計算されます。その総額から、借金などマイナスの遺産や、税金が掛からないものを引き、生前贈与(3年以内)や、みなし相続財産(死亡保険金など)を足したものが相続財産になります。

それでも、相当の資産がないと、基礎控除額を超える、つまり相続税が掛かることはありませんし、平均的な家庭ではほとんど心配することはないんです。

でも、死亡保険金を高額に掛けている人は要注意です!資産がそれほどなくても、相続財産には死亡保険金がプラスされてしまうので、死亡時に1億円下りるような保険だったら軽く控除額を超えてしまいます。

じゃあ、もしも基礎控除額を超えてしまった場合、いくら税金が掛かるのか?ちょっとこれはややこしく、相続した金額分に対して税率と控除額が違ってきます。

基礎控除額というのは、相続全額に掛かってくる控除で、相続税が発生した場合は、相続人一人ひとりが相続した分に掛かる控除が別にあります。

0円から1000万円以下は税率10%、控除額は0円。
1000万円から3000万円以下は税率15%、控除額は50万円。
3000万円から5000万円以下は税率20%、控除額は200万円。
5000万円から1億円以下は税率30%、控除額は700万円。
1億円から3億円以下は税率40%、控除額は1700万円。
3億円以上は税率50%、控除額は4700万円。

なんだか額が大きすぎてクラクラしますが、これでもまだ相続税計算は終わりません。この税率と控除額で出た額を合計し、相続人ごとの課税金額に応じた割合で割り振りし、また更に各人に当てはまる控除項目を引きます。

やっとこれで、どの相続人がいくら相続税を払うのかが計算完了なんです。いろいろなケースがあるので、この場合はいくらだよ!とカッチリ断言できないのですが、最後の控除項目は次の7項目があります。

贈与税額控除
配偶者の税額軽減
未成年者控除
障碍者控除
相次相続控除
外国税額控除
相続時精算課税制度に係る贈与税額控除

また、配偶者や一親等の血族、つまり旦那さんや奥さん、子供以外の人が相続人になる場合は、相続税の2割加算というのもあります。祖父母の遺産を、親でなく孫にする場合などですね。

相続税が掛かってくると面倒ですが、ほとんどの人は弁護士や司法書士、税理士に依頼して申告します。個人で申告もできますが、ある程度知識がないと難しいので、専門家にお願いした方が無難ですね。

うちはフツーだから関係ないよね、と思っていたら、知らなかった財産や高額保険金があって相続税が発生した!ということも充分あり得ます。ちょっとでも知識に入れておいた方が、後々役に立ちますよ!